自宅での過ごし方や近況をご紹介します

田村陽子さん『読書・映画鑑賞』

1、長らくやってなかった本箱の整理に取りかかった。すると 20年程も前に、日本の友人が送ってくれた『シベリア物語』澤地久枝著を未だに読んでいない事に気づいた。”今だ”。そう思って読み始めた。作者は4歳の頃から10年間、家族と満洲に渡り終戦まで生活した体験がある。大人になってから、再度その地に行ってみたいと思い、横浜港、ナホトカ、ウラジオストク、イルクーツク、と行ったわけだがそれは私が以前、ロンドンに来る時にたどったコースにそっくりなので興味がそそられ夢中で読み終えた。終戦後シベリアで捕虜になった沢山の日本人の事が書かれていた。

2、この本がきっかけとなり、満洲国についてもっと知りたいと思い、中国、奉天生まれの中国育ち、山口淑子(中国名李香蘭)が終戦で日本へ引き上げるまでをミュージカルにした『李香蘭』を劇団四季が演じているのを観た。

3、益々、太平洋戦争の事が知りたいと思いイギリス映画『The Railway Man』を観た。これは1942年から始まった泰緬鉄道ータイとビルマを結ぶ鉄道路線建設の時の実話である。連合軍捕虜だったイギリス人Eric Lomax(1919-2012) はある事から日本軍からそれはそれは酷い仕打ちを受けた。その時に通訳として働いていた永瀬隆(1918_2011)からも酷い仕打ちを受けた。終戦になりEricは故郷のEdinburghに帰ったが、鉄道建設現場で受けた数々の仕打ちがトラウマとなっていつまでも日本軍を許す事が出来ず日常生活に支障をきたすようになる。ある日、日本兵永瀬がまだ生きている事を知り手紙を送った。一方、永瀬も自分や日本兵の行った残虐行為を反省していて二人はタイの国、建設現場の一つであるクワイ川鉄橋で再会する事になった。1976年の事である。それから二人は和解へと導かれた。

4、次に『ビルマの竪琴』を観た。どうしてあんなに感動的話が書けるのか、と思い作者竹山道雄 (1903_1984)について調べてみた。彼は 4〜9才まで父の転勤で京城に住んでいた。終戦で日本に帰った。大学でドイツ語を学びドイツ語を教えた。1928年文部省の派遣でベルリンとパリに留学。帰国後教授となった。その時生徒であった教え児がビルマで捕虜になった経験があり、その時の仲間の一人があのビルマの竪琴を弾いていた水島上等兵のモデルとなった中村一雄氏(1916_2008)である。中村さんは群馬県の出身で13才で僧となる。福井県永平寺で修行中1938年に徴兵されビルマで終戦。1988年私財を投じてミャンマーに小学校を寄贈。ロックダウンでどこへも行かず時間がたっぷりあったおかげで日本の戦時中のことを色々調べる事が出来、又戦争の怖ろしさ、”コロナの比ではないっ！”戦争はしてはいけない、”と強く思った。

渡邉道英さん『DIY』

3月17日から今日まで私ども二人は外出を控え、毎日ガーデニングと『シェッド』（ガーデニング用の草刈機、農機具などを置いている小屋）の改装をしています。正に「ピンチをチャンスに」であって、DIY（Do it yourself）を楽しんでいます。昨年の長雨で雨水が流れ込んだ箇所もあって、今回は徹底的に屋根の改修を実行し、見事「棟上げ式」も行い日本的な平家屋根が出来上がりました。屋根の勾配をキッチリ計算し、完成した時は感動的でした。現在は小屋の中のレイアウトと空間利用ですが、『アトリエ』『木工細工の作業場』『映画の上映とカラオケルーム』『農機具などの整備コーナー』作りに邁進しています。老後の楽しみの『お遊びランド』の完成を目指しているのです。今回の新型コロナウイルス問題は我が生涯に初めて降って湧いた大事件です。

沢山の亡くなられた皆様に哀悼の誠を捧げますと同時に、NHSの行動に声援を送りつづけ、英国民に協力を求めつづけたボリス・ジョンソン英国首相が生死を彷徨い退院された事に涙しました。 JAの皆様各位に申上げます。どうぞ他人主義に徹して日本人ばかりか、世界中の皆さんが１日も早く正常な世界に戻れることを祈念しています。