ギリシャは、私にとって、とても縁のある国です。２００７年に、当 時リポーターとして出演していた「探検ロマン世界遺産」（NHK） でアクロポリスを取材しました。それから１０年以上、２度目のギ リシャに行ってきました。パルテノン神殿は数ある世界遺産の 中で、私が子どもたちに見せたいとずっと思い続けてきた遺跡 なんです。 現在子どもたちが通っているイギリスの小学校でも、ギリシャ 神話とギリシャ文化を学ぶ授業があって、パルテノン神殿を紙 で作る宿題もあったりしたので、ちょうど身近に感じていいた 所でした。日本からですと、どこかの国へ経由しないといけない なかなか行けないので少なくみつもって15時間以上。ロンドン からなら、3時間３０分くらいで、青い空のアテネへ到着です。 アクロポリスは、「高い丘の上の都市」という意味のとおり、アテ ネの街の至る所からその姿を見る事が出来ます。日常の生活 の中で、ふと見上げるとパルテノン神殿があるなんて、アテネ 市民がうらやましくてたまりません。アテネの町中は、お土産屋 さんも多く、観光地化していますが、それで も、１０分ほど歩けば、庶民の台所、中央市 場があり、喧噪の中、肉や魚が豪快に売ら れています。特に、アドリア海の海の幸は本 当に美味しそう。お刺身でもいけそうなぐ らい新鮮な魚が沢山。 旅でなかったら、いろんな魚介類を買って調 理をしたかったです。街をさらに歩くと、車の 修理工場や合羽橋のような調理器具専門店 がずらりと並んでいたり、スーパーがあった り、そんな人々の暮らしがある街のど真ん中 に、パルテノン神殿はあります。
いよいよ、パルテノン神殿へ。丘をのぼっていくと、神殿へ入る 前門にあたるプロピレアがそびえたっています。あまりに美しく て、初めて来たかのような気持ちになりました。むかし取材で訪 れた時には、あまり感動した記憶がないけど、なぜだろうと思っ ていたのですが、ロンドンに戻って取材時の写真を見たらその謎が解けました。 １３年前、取材で訪れた時は、プロピレアが修復作業中で全部フ ェンスでおおわれていたのです。
現在のプロピレア前門。
パルテノン神殿の上から撮った修復中のプロピレア。
パルテノン神殿の歴史からしたら、13年なんて一瞬なのかもし れませんが、その間に、こんなに修復が進んでいるなんて、驚き ました。今回の旅で、修復後の美しく蘇った姿をみる事が出来 て、修復する事の意味を実感することができました。 取材の時は、修復師のロザリオさんに案内されて、特別にパル テノン神殿の中に入る事ができました。真夏で４０度を超える日 でも、柱の影はひんやりと過ごしやすく神殿の中には、特別な 空気が流れているのではといかと思った記憶があります。 さて、今回もギリシャ料理は美味しかっ た！前回は、ズッキーニのフライとジャジ キ、タコのグリルにはまって、日本に帰っ てからも作っていました。今回の旅ではエ ビリゾットが大のお気に入りに。お米の変 わりに入っていた米粒のような形をした パスタＯＲＺＯのツルツルとした食感には まってしまいました。 ロンドンに戻ってから、食材探しをしていたら、何軒もギリシャ 系スーパーがあるし、スーパーでも気軽にギリシャのものが買 える事がわかって大興奮。ロンドンって凄い！。ロックダウンで旅 はしばらくお預けですが、家でギリシャ気分は味わえそうです。
