英国日本人会2017年度 年次総会・会長報告


皆様本日はお忙しい中、第21回年次総会にご参集頂き誠に有難うございます。英国日本人会は1996年11月に発足、22年目を迎えました。幾多の会員の方々、並びに理事役員の方々の大きな支えとご協力の下に今日に至っております。当初、約40名足らずの会員によって、互助会的性格を持った、戦前の日本人同胞会を復活させることを目的として発足しました。当時の日本人の永住者の数は僅か5200名(男1350、女3850)といわれ、現在の19、000名とは隔世の感があります。現会員数は340名(名誉会員8名を含む)を越す陣容となっています。E会員とEプラス会員(計268名)の増強が大きく寄与していると言えます。

不幸にして今年度、故久我コーニシュせつ子さん(5月27日83歳)と故園田邦夫さん(9月13日85歳)の2会員が亡くなられました。多くの会員の皆様がご葬儀/追悼式にご参列になりました。只今より、ご一緒にお二方の霊に一分間の黙祷を捧げたいと存じます。
ご賛同により皆様と共に心を込めて黙祷。
それではただ今より議事に入らせて頂きます。会則第14条の規定により総会は、委任状を含む会員の5分の1以上の出席を持って成立いたします。現在の議決権ある会員数332名に対し、ご出席数49名。ご欠席者のうち議長宛委任状148名、理事会/理事宛8名、総会参加の他の会員宛6名です。会則に定める定足数67名(全会員332の5分の1超)を充足しております。よって、本日の総会はめでたく成立し、決議は有効となります。

既に皆様にお送りいたしました総会議題をご参照いただきたいと存じます。お諮りしたい議題は4項目です。時間の関係上議決に関しましては、報告事項、付議事項について、先ず全てをご説明をさせて戴き、その後ご質問、ご意見を頂戴して、その後議題(2)の付議事項については採決で、ご承認をいただきたいと考えております。
{議題1、報告事項}
その(1); 2017年度の年次活動報告の説明をさせて戴きます。
一昨年12月2日に在英国日本国大使館にて年次総会と20周年記念レセプションが行われました。総会議事進行は原案通り無事に承認され、引き続き、盛大にレセプションが開催されました。
今年度も定例会の活動は例年通り又はそれ以上に活発でした。特に多くの会員サポートを得て担当理事部長はじめ各役員の努力も相俟って大きな成果を得たと確信しています。
時間の都合により、議長である佐野が大方の活動をご説明申し上げます。


1) 事務局―千津子ウインター理事(11月迄上田元理事)
2) 経理部並びにジャパンハウス(JH)基金―花岡理事
3) 会員部―ウインター理事
4) 文集部―小川理事
5) 福祉(ナルク)部と会報部―竹中理事
6) 特別イベント部―満山理事
7) 墓地管理部―藤田理事
8) 二水会部―宮村理事
9) 紅葉会部―ウィンター理事
10)都道府県県人会部―満山理事
11)同好会部(カラオケ会、絵画会、他)-佐野理事預かり(竹内元理事)
12)広報部―鈴木理事
13)忘れな草部―ウイリアム理事
14)Team Smile部―鈴木理事
「SKT 88」と「ジャンヌダルクの会」(頑張る女性の会)

――活動報告――佐野議長、

1)恒例の墓地清掃は、佐藤三輪精舎ご住職による法要も兼ねた春と秋の清掃、8月14日にはお盆の法要と清掃そして大使館より竹内領事班長がお手伝いに駆けつけて戴きました。今年も計三回の清掃が行われました。藤田墓地担当理事及び協力者の方々に感謝とともにご参加の方々にお礼申し上げます。

2)福祉部は、今年も昨年同様、あるいはそれ以上に我々の心を支える活動をたくさんなされました。竹中理事の旗の下、ナルクUKの活動を含め、多くの部員の方々が一致協力してご病気のお見舞いご葬儀のお手伝いにと休む事無い努力を多としたいと存じます。ナルク活動の活発化、ロンドンを東西南北の地域別支部の活動が大きく貢献し、地域密着化を計っています。我々の福祉の増進の為これからも大いに期待がされます。
NALC時間預託制度に関しては、皆さんの総意を持って三年前に英国拠点が福祉部の下に設立され、預託制度も次第に軌道に乗りつつあると見受けます。今後の発展が期待されます。尚、途中経過ですが「エンデイングノート」の作成には引き続き、鋭意努力されている事も特記されます。

3)特別イベント部
「Japan Matsuri」は、秋晴れの下、トラファルガー広場で9月24日(日)に開催されました。今年も女性会員の皆さんの熱心なボランテイアを中心に、JAの法被姿でストールを運営されました。高い売り上げも達成された事も多とさせて頂きます。ジャパン祭実行委員である花岡理事、鈴木理事、満山理事、宮村理事そして補佐の長濱会員の活躍とその労に心から感謝申し上げます。

4)会員部
本会の活動の原点は会員で有ります。Email会員制度を導入してから、多くの会員に便利になられたと存じます。今年もE会員が大幅に増強されました。他方、一昨年はSKT 88を通じて若年層への会員増強が図れましたが、本年度は若い会員の増強が充分ではなかったと反省しています。毎年、総会前までの年会費の更新作業に大変ご苦労を会員部長にお掛けしております。今年は、念願の会員証発行が実現し、JA協賛店のご協力を得て、会員の皆様のお役に立ちつつあります。
尚、会員部関連で、本会の‘日本文の簡略会則の改定’ご提案が前期末にありました。
お約束通り、“てにおは”を含む日本文の簡略会則を多少の修正を含め改めました。
英文の正式会則の変更、改定は時代の変遷と会員のご希望を取り入れて必要に応じて総会に諮って行きたいと考えて居ります。

5)経理部も大変な労力を要する部です。花岡理事には、お忙しい中、確りとした経理をしていただき感謝です。会計監査では、JFS会計事務所の由田様に、確りとした独立外部監査をお願いしております。近未来の重要検討案件として、Gift Aidの申請導入の問題が有ります。現況ではGift Aidの手続きとコストを寄付額との関連で調査した結果、導入が利益にならない金額であると判断しています。今後も会の趣旨、方針、人的労度との関係もよく見据えて検討して参ります。

6)会報部は、新たに結成された、静枝ナップ、美子ハンプソン、竹中理事によるチームが各部の多彩な活動を報じています。印刷は、一昨年からカクエイ印刷様に印刷を安価で委託しております。内容も数多くの会員、理事の方々による協力で多くの情報を集め毎月お送りできました。お陰さまで会員お一人お一人との絆を確りと造ってくださいました。

7)文集部は、例年通り、立派な文集を春秋の2回発行で、内容豊かな文集は、多分に欧州随一ではないでしょうか?来年も多くの企画をお持ちですので、会員の皆様の投稿を大いに歓迎いたします。三年前からE配信を導入しましたので、どうぞこちらを大いに利用されて下さい。印刷物の配信には多くのボランテイアの方々が手伝って下さいました。小川部長のご努力を多とします。今後も大いにご投稿ください。

8)忘れな草部は、プロジェクト4年を終え、順調に進んでいます。現在60のインタビューで66名の方々が収録されました。プロジェクトの紹介は、紅葉会を含め4回行いました。又地方新聞、Japan Times 等でこのプロジェクトが紹介されました。皆様のご支援の下、チームとして今年も頑張って参ります。遠くは英国中部地方までも足を運ばれたWILLIAMさんとチームの皆さんの努力を多としたいと思います。www.wasurenagusa.org.uk

9)TEAM SMILEは、ガンジー島で日本文化を広める為の日本関連イベントを開催。日本酒や日本食又日本の歌でガンジー島在住の日本人の皆様や現地の人達と交流しました。SKT 88 は、多くのお子さんとお母さんが参加され、シニアとキッズの交流が出来ました!新たに「ジャンヌダルク」会が発足。頑張る女性を支援して行きたいと思っています。

10)事務局は、JAのあらゆる側面に対応しなくてはなりません。一昨年から上田理事がこの激務の担当部署を本当に良くこなしていただきましたが、残念な事に体調を崩され、年度末からウインター理事に交替していただきました。現在多くの難問に確りと対処していただいて居ります。上田元理事には健康回復を願いつつ、過去のご努力に感謝申し上げたいと思います。

11)紅葉会は、各方面の専門家、文学者、建築家、音楽家、美術家等による講演を毎月企画、月一度の例会をより楽しく、又仲間作りの機会として、皆様に楽しんでいただいて居ります。ウインター理事の毎月の例会アレンジをこれからも期待しています。

12)同好会部は、担当理事不在のため、佐野が預かる形で運営されてきました。竹内元理事他会員各位のご尽力で、内容も充実されていることは、会報での報告でよくご理解されている事と存じます。竹内会員のご尽力に感謝し、今後益々のご発展を期待しています。

13)都道府県県人会部は、4月10日に懇親会、9月10日には盛大にゴルフ大会を開催しました。満山理事には大変お世話様でした。

14)二水会は、毎月セミナーを開催するなど、活発な活動がされました。広中さんには会の発足以来、受付から講師の食事手配迄大変ご苦労様であります。

{報告事項その(2)}
2017.7月―2018.6月予算 花岡副会長/経理部長より説明

{議題二項 付議事項}

その(1): Annual Report and Financial Statement 決算
(尚 由田監査役の所属される JFS会計事務所の独立外部監査を得ています)
花岡副会長理事から説明
その(2):2018年10月度より会費ベースと郵送実費をお支払いいただく。
ウィンター事務局長から説明。
会費£12ベース
£12+£18(12ヶ月会報と2回文集郵送実費)=£30.
£12+£6(2回文集のみ郵送実費)=£18.
£12(会報、文集ともメイルのみ)=£12.
その(3):ジャパンハウスの名称を“日本会館“と改名。
その(4):新年度理事候補者の紹介と選出。理事候補者の方は前列にお進みください。

個々の理事候補により自己紹介。
以上の方々の理事選出についてご承認をお願いいたします。
以上議題2の付議事項4項目が理事会提案の総会決議事項です。
このご提案に対しましてご意見、ご希望のある方のご発言を求めます。
ご発言にあたっては挙手頂き、議長により指名を受け、先ずお名前をお聞かせ戴き、簡潔にご発言をお願いいたします。
質疑応答--(実質所要時間1時間15分)
数多くの質疑が出されましたが、議長並びに担当理事により適切な回答がされました。

主な質疑:
経理関連ーお墓のコスト/収入
ギフトエイド関連―現状の概略。国税とチャリテイー登録(第三者への貢献)がらみの危惧も説明され、寄付額の規模拡大時点で改めて導入を検討。
英検プロジェクト関連―採用に至る背景とサービスの内容と収益(一回約£7000程度の収益)の説明。
JH募金の名義変更関連―ジャパニーズ・コミュニテイ・センターの名称が推薦。今後の推移に応じて検討と回答。

特定の個人に係わる質問と要求が出されたが、①個人問題であること、②理事会が鋭意対応中であること、③総会で討議されるべき事案でないこと、④個人情報の守秘義務や尊厳にかかわる問題であること、などにより慎重に取り扱うべきであると回答。発言者個人のプライバシー守秘のため、議事録に不記載。

6)墓地関連-その他の質疑にも丁寧に回答。
次回の総会への参考になるご意見も戴けました。これより決議に入ります。事前にお願い致しましたとおり、4項目を採決いたします。ご異議はございませんでしょうか。
異議なしーー異議なしと認めます。
(異議ありー何人の方かを確認しますー無し。)
それでは採決の前に一言確認させて戴きます。採決は会員1名にたいし1票が有効になります。本日ご家族、ご同伴者としてご参加の方は会員登録されている代表者の方が採決に参加して下さい。会員以外の一般参加の方は、この採決に加わる事は出来ませんので、ご了解ください。では賛成の方挙手をお願いいたします。賛成多数と認めます。よって提案議案はすべて提案議題の通り可決されました。

これをもちまして2017年度の総会を終了させて戴きます。ご協力、ありがとうございました。

英国日本人会 会長 佐野